立退料の相場
立退料の相場を教えてくださいと、よく質問を受けます。
しかし、裁判になるようなケースで、立退料の相場はありません。
では、なぜ、相場がないのか?公共事業での立退きについては、相場というか、基準があるので、立退料(補償額)が計算できます(計算は、むずかしいですが…)。
他方、裁判になるようなケースで、立退料が問題となるのは、期間満了、更新拒絶で、立退料含みで、明渡しが認められる場合です。
更新拒絶は、更新拒絶をする「正当事由」がなければできませんが、この「正当事由」を「補完」するものとして、立退料が出てきます。
「補完」するものとは、文字どおり、補い、完成させるものです。
立退料が、「正当事由」を補い、完成させ、更新拒絶が肯定される…「正当事由」の検討は、それぞれの賃貸人と賃借人で異なります。
そうすると、「正当事由」を「補完」する立退料も、ケースバイケースになります。
だから、立退料に相場はありません。
ただ、全くわからないと、検討ができず、困りることがあります。
過去の裁判の傾向を分析するなどして、立退料の検討は、ある程度はできます。
更新拒絶をされそうな方、された方は、是非、ご相談ください。